犯罪者 あらすじ

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『犯罪者』あらすじと感想|Prime Videoドラマ化で話題のノンストップ長編をAudibleナレーター青木崇さんの朗読で聴く

著者:太田愛/ナレーター:青木崇/出版社:KADOKAWA(角川文庫)

こんにちは、ひよりです。今回ご紹介するのは、太田愛さんの『犯罪者』。
ドラマ『相棒』シリーズの脚本家として知られる著者の、小説家デビュー作にあたる上下巻の大作クライムノベルです。
2026年7月17日からPrime Videoで高橋一生さん・斎藤工さん・水上恒司さんのトリプル主演によるドラマが世界独占配信され、あらためて大きな注目を集めています。
「あと10日生き延びれば助かる」という謎めいた警告から始まる展開に、休憩中に聴いていたつもりが、続きが気になって手が止まらない時間が続きました。
ナレーターの青木崇さんの朗読とあわせて、じっくりレビューしていきます。

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犯罪者

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『犯罪者』のあらすじ

白昼の駅前広場で、4人が刺殺される通り魔事件が発生します。犯人は取り押さえられたものの、ただひとり助かった青年・修司は、搬送先の病院で見知らぬ男から奇妙な警告を受けます。「逃げろ。あと10日生き延びれば助かる」——。

警告の意味もわからないまま病院を抜け出し、自分のアパートに戻った修司は、そこで謎の暗殺者に襲撃されます。間一髪のところで彼を救ったのが、はみだし刑事の相馬でした。なぜ自分は10日以内に殺されなければならないのか。相馬と、その友人で博覧強記の男・鑓水を加えた3人は、暗殺者に追われながら事件の真相を追い始めます。

やがて3人は、通り魔事件の裏に巨大企業と与党の重鎮政治家の存在があること、そしてそこに乳幼児の奇病が絡んでいることを突き止めていきます。幾重にも絡んだ謎を解いた先で待つ、事件の核心を握る人物。乳幼児たちの人生を破壊し、通り魔事件を引き起こした「真の犯罪者」とは誰なのか——。

上下巻あわせて868ページという大ボリュームでありながら、一度読み始めたら止まらないと評される本作は、シリーズ累計60万部を突破。修司・相馬・鑓水の3人が活躍するシリーズは、『幻夏』『天上の葦』へと続いていきます。警察・政治・巨大企業・過去が複雑に絡み合う群像劇と、時系列が交錯する重層的な構造から長く「映像化困難」と言われてきましたが、2026年7月、ついにPrime Originalドラマとして実写化されました。

ひよりの感想

正直に言うと、上下巻という分量に、聴き始める前は少し身構えていました。ですが、その心配はまったくの杞憂でした。冒頭の通り魔事件から一転、中盤ではまったく別の話が始まったように感じる場面もあるのですが、それらが時系列で一つずつ繋がっていく構成が本当に見事で、休憩中に聴いていたのに気づけば予定の時間をとっくに過ぎてしまう日が何度もありました。

本作の凄みは、単なるサスペンスにとどまらず、企業や政治の在り方といった社会問題に真正面から切り込んでいる点にあると感じました。「本当にありそうだ」と思わせてしまう説得力があり、物語が進むにつれてじわじわと不穏さが増していきます。これがデビュー作というのが、にわかには信じられない完成度です。

そして忘れてはいけないのが、修司・相馬・鑓水という3人の関係性です。立場も性格もばらばらな男たちが、理不尽な巨悪に立ち向かうために少しずつ結びついていく過程には、静かな熱さがあります。何度も訪れるサスペンスにハラハラさせられながらも、最後には彼らの絆に胸を打たれる——エンターテインメントとしての満足度が非常に高い一冊でした。

ながら読書ポイント

上下巻の大作ですが、緊迫した展開が続くため長さを感じさせません。登場人物が多く時系列も交錯する構成なので、休憩中や移動中でも集中して聴ける時間帯がおすすめです。

著者・太田愛さんのプロフィール

生年月日 1964年9月2日
出身 香川県高松市
脚本家デビュー 小劇団で約10年脚本を担当した後、1997年『ウルトラマンティガ』第21話「出番だデバン!」でテレビ脚本家デビュー
小説家デビュー 2012年『犯罪者 クリミナル』
主な候補歴 第67回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)候補(『幻夏』)
主な脚本作品 『ウルトラマンティガ』『ウルトラマンネクサス』などウルトラシリーズ/『相棒』シリーズ(season8より参加)/『TRICK2』ほか
主な小説 『犯罪者』『幻夏』『天上の葦』『彼らは世界にはなればなれに立っている』『未明の砦』など

太田愛さんは、香川県高松市出身の脚本家・小説家です。大学在学中から始めた演劇活動を経て、塾講師をしながら脚本を書き続け、1997年に『ウルトラマンティガ』でシナリオライターとしてデビュー。以降、ウルトラシリーズで数多くの名エピソードを手がけたほか、『相棒』シリーズや『TRICK2』など、人気ドラマの脚本家として広く知られています。

2012年、そんな太田さんが小説家として世に送り出したのが本作『犯罪者 クリミナル』でした。欲望と欺瞞が蔓延する社会の歪みを真正面から見つめ、その中で生き抜く人々を圧巻のスケールで描き出した本作は、デビュー作とは思えない完成度で大きな話題に。続く『幻夏』は日本推理作家協会賞の候補となり、『天上の葦』では国家によるメディア統制の危険性を予見的に描いて注目を集めました。「怒りにまかせて断罪するのではなく、物語として手渡す」——現実の課題に向き合う際のそんな姿勢が、太田作品に共通する深い余韻を生んでいます。

ナレーター・青木崇さんのプロフィール

青木崇さんは、Audibleでオーディオブックの朗読を手がけるナレーターです。本作の上下巻をいずれも担当しており、ミステリー・サスペンス作品の朗読で高い評価を受けています。

青木さんの最大の持ち味は、登場人物一人ひとりの声色を巧みに使い分ける表現力です。本作のように登場人物が多く、警察・政治・企業と立場の異なる人々が入り乱れる群像劇では、誰が話しているのかを見失いやすいものですが、青木さんの朗読は声だけでキャラクターを識別できるため、視覚情報がなくても物語にすんなり没入できます。とりわけ、修司・相馬・鑓水3人の会話の場面や、暗殺者に追われる緊迫したシーンでは、朗読によって臨場感が一気に増し、その場に居合わせているような体験ができる一冊です。

よくある質問

Q. 『犯罪者』はどんな作品ですか?

通り魔事件の唯一の生存者・修司が、刑事の相馬と博覧強記の男・鑓水とともに、暗殺者に追われながら事件の真相を追うノンストップクライムノベルです。太田愛さんの小説家デビュー作にあたります。

Q. シリーズ作品ですか?どの順番で聴けばいいですか?

修司・相馬・鑓水の3人が活躍するシリーズの1作目です。『犯罪者』→『幻夏』→『天上の葦』の順に聴くと、3人の関係性の変化も含めて楽しめます。

Q. Prime Videoのドラマ版とはどう違いますか?

2026年7月17日より配信のドラマ版は、高橋一生さん・斎藤工さん・水上恒司さんのトリプル主演。原作は上下巻で868ページという大作のため、原作ならではの緻密な描写や心理描写をじっくり味わえるのがAudible版の魅力です。

Q. Audible版のナレーターは誰ですか?

青木崇さんが上下巻の朗読を担当しています。

まとめ

『犯罪者』は、「映像化困難」と言われ続けた重層的な構造と、理不尽な巨悪に立ち向かう3人の男たちの絆を描く、太田愛さんの小説家デビュー作。青木崇さんの巧みな読み分けが、群像劇の緊迫感を余すところなく届けてくれます。ドラマ版で興味を持った方も、ぜひ「ながら読書」で原作の圧倒的なスケールを味わってみてください。

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