一次元の挿し木 あらすじ

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『一次元の挿し木』あらすじと感想|『このミステリーがすごい!』大賞受賞作をAudibleナレーター青野早恵さんの朗読で聴く

著者:松下龍之介/ナレーター:青野早恵/出版社:宝島社(Audible版:MediaDo)

こんにちは、ひよりです。今回ご紹介するのは、松下龍之介さんの『一次元の挿し木』。
第23回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリを受賞した、DNA鑑定の謎を軸にしたミステリーです。
「二百年前の人骨のDNAが、四年前に失踪した妹のものと一致する」という衝撃的な導入に、通勤中に聴いていたはずが何度も足を止めてしまいました。
朗読を手がける青野早恵さんの表現力とあわせて、じっくりレビューしていきます。

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一次元の挿し木

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『一次元の挿し木』のあらすじ

ヒマラヤ山中の氷河湖・ループクンド湖で発掘された二百年前の人骨。大学院で遺伝人類学を学ぶ主人公・七瀬悠が何気なくそのDNA鑑定を行ったところ、なんと四年前に失踪した義理の妹・紫陽のものと一致するという、あり得ないはずの結果が出てしまいます。

不可解な鑑定結果を担当教授の石見崎に相談しようとした矢先、その石見崎が何者かに殺害されてしまいます。さらに、古人骨を発掘した調査員も襲われ、研究室からは肝心の古人骨まで盗まれてしまう事態に。悠は、失踪した妹の生死と、あり得ないDNA一致の真相を突き止めるべく、独自に動き出しますが、そこには予測もつかない大きな企みが待ち受けていました。

著者・松下龍之介さんは、産業機械の設計に携わるエンジニアという異色の経歴の持ち主。本作は第23回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリを受賞したデビュー作で、遺伝学・考古学・宗教という専門性の高いテーマを、緻密な取材をもとに描き切っています。2026年にはHey! Say! JUMPの山田涼介さん主演でテレビドラマ化もされ、話題となりました。

ひよりの感想

正直に言うと、「二百年前の人骨と失踪した妹のDNAが一致する」という導入だけで、もう先が気になって仕方がありませんでした。通勤中に聴いていたのですが、次から次へと謎が積み重なっていく展開に、駅に着いても聴き続けてしまう日が何度もありました。

章や視点の切り替えが細かく設定されているのも印象的でした。同じ場面が続くところでも節を区切ってテンポよく進めていく構成のおかげで、専門的な遺伝学の話が出てきても置いてけぼりにされることなく聴き進められます。デビュー作とは思えない構成力の巧みさに驚かされました。

タイトルの「一次元の挿し木」という言葉の意味に気づいた瞬間の「あ、そういうことか」という感覚は、本作ならではの醍醐味です。ミステリーとSFが自然に融合した、読み終えたあとにじんわりと切なさが残る一冊でした。

ながら読書ポイント

短い節ごとに場面が細かく区切られているため、通勤や休憩中に少しずつ聴き進めやすい構成です。続きが気になるテンポの良さがあるので、まとまった時間が取れるときに一気に聴くのもおすすめです。

著者・松下龍之介さんのプロフィール

生年 1991年生まれ
出身 東京都江戸川区
出身大学院 千葉工業大学大学院工学研究科修士課程
本業 機械システム事業を扱う会社で、火力発電所や製鉄所向けの高圧ポンプの設計・技術提案に従事するエンジニア
デビュー 2024年、第23回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリを受賞し、本作でデビュー
主な作品 『一次元の挿し木』

松下龍之介さんは、産業機械の設計に携わるエンジニアという異色の経歴を持つ作家です。もともと小説家志望だったわけではなく、海外でMBAを取得するための留学を目指していたところ、コロナ禍で留学の見通しが立たなくなり、その費用を稼ぐ目的で小説を書き始めたという珍しい経緯からデビューが生まれました。

専門知識のなかったDNA・考古学・宗教といったテーマについて、半年ほど関連書籍を読み込んで知識を補いながら執筆したという本作。「あらすじの段階で興味を引く作品」を目指したという狙い通り、衝撃的な導入から一気に読ませる構成力が高く評価され、選考委員からも「謎の牽引力、ストーリーの面白さはダントツ」と絶賛されました。

ナレーター・青野早恵さんのプロフィール

青野早恵さんは、Audibleでオーディオブックのナレーションを手がける朗読者です。本作のようなミステリー・サスペンス作品において、緊張感を保ちながらも聴き取りやすいテンポで物語を進行させる朗読が持ち味です。

七瀬悠が抱える焦りや戸惑い、そして謎が明らかになっていく過程のスリリングな展開を、落ち着いた声のトーンで丁寧に読み進めており、専門的な遺伝学の説明が出てくる場面でも、聴き手が置いていかれないよう自然なテンポでガイドしてくれます。ミステリーとSFが融合した本作の複雑な構造を、聴きやすくまとめ上げる技量が光る朗読です。

よくある質問

Q. 『一次元の挿し木』はどんな作品ですか?

二百年前の人骨のDNAが失踪した妹のものと一致するという謎を、遺伝人類学を学ぶ大学院生が追うミステリー・SF融合作品です。第23回『このミステリーがすごい!』大賞・文庫グランプリを受賞しました。

Q. 科学的な内容が多くて難しくないですか?

遺伝学や考古学といった専門的なテーマが扱われていますが、分かりやすく丁寧に説明されており、専門知識がなくてもテンポよく楽しめる作品です。

Q. 「ながら読書」向きの作品ですか?

短い節ごとに場面が区切られているため、通勤や休憩中に少しずつ聴き進めやすい作品です。続きが気になる展開なので、まとまった時間でも楽しめます。

Q. Audible版のナレーターは誰ですか?

青野早恵さんが朗読を担当しています。

まとめ

『一次元の挿し木』は、二百年前の人骨と失踪した妹のDNAが一致するという衝撃的な謎から始まる、ミステリーとSFが融合した松下龍之介さんのデビュー作。青野早恵さんの丁寧な朗読が、複雑な謎解きの世界へ自然に誘ってくれます。ぜひ「ながら読書」でその謎に迫ってみてください。

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