ただのコンビニのはずなのに、なぜかここに来ると、心が少しだけ軽くなる——。
本屋大賞作家・町田そのこが贈る、笑えて温かいお仕事小説シリーズ。『コンビニ兄弟―テンダネス門司港こがね村店―』は、52ヘルツのクジラたちとは一転、「ただほっこり泣ける」と評されるコミカルでハートフルな連作短編集です。2026年4月期にはNHKで中島健人・田中麗奈主演によるドラマ化も実現し、さらなる注目を集めています。
Audible版のナレーターはひなた たまりさん。再生時間は10時間31分で、個性豊かなキャラクターたちを生き生きと演じ分ける朗読が、門司港の温かな空気感を耳に運んでくれます。
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コンビニ兄弟
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📚 作品の基本情報
- タイトル:コンビニ兄弟―テンダネス門司港こがね村店―
- 著者:町田そのこ
- ナレーター:ひなた たまり
- 出版社:新潮社(新潮文庫nex)
- ジャンル:お仕事小説・ハートフルコメディ・連作短編集
- ドラマ化:2026年4月〜 NHK総合(中島健人・田中麗奈・鈴木福ほか出演)
- コミカライズ:瀬戸ましお作画(コミックバンチKai連載)
- Audible再生時間:10時間31分
- Audibleレビュー数:335件
- シリーズ:既刊5巻(2025年12月時点)
📖 あらすじ
舞台は北九州・門司港。九州だけに展開するコンビニチェーン「テンダネス」の名物店「門司港こがね村店」——港町の片隅にある小さなコンビニが、今日も人々の心を温めています。
この店の中心にいるのは店長の志波三彦(しわ・みつひこ)。誠実で勤勉、仕事も丁寧なのに、なぜか接した人が老若男女問わずあっという間に籠絡されてしまう「魔性のフェロモン」を無意識に放つ、極上のイケメン店長です。三彦の兄で副店長の二彦(つぎひこ)も劣らぬ美男ぶりで、兄弟そろって門司港の名物になっています。
そんな二人を面白半分で観察するのがパート店員の中尾光莉(なかお・ひかり)。三彦・二彦という「コンビニ兄弟」と個性豊かなスタッフたちが働くこの店に、今日も悩みを抱えた人たちが訪れます。
失恋して祖母と意外な場所で再会した女子高生。自分を退屈な男だと思っているバイト店員の前にキラキラ美少女が現れる話。親友との別離を乗り越え新たな一歩を踏み出す女性——。短編ごとに異なる「訪れる人」の人生が、テンダネスのあたたかな空気の中で少しずつほぐれていきます。
「ほっこり泣ける」「読んでいるだけで気分が明るくなる」という感想が多く寄せられる本作。重く暗い題材を扱うことの多かった町田そのこ作品の中で、「自分史上最もコミカルで楽しい作品」と著者自身も語る、まったく新しい一面を見せる傑作です。
✍️ 著者プロフィール:町田そのこ
町田そのこ(まちだ・そのこ)さんは1980年3月9日生まれ、福岡県出身・在住の小説家です。現在も福岡県京都郡(みやこぐん)に暮らしながら執筆活動を続けています。
小学3年生のとき、母親から氷室冴子の『クララ白書』を手渡されたことが読書との出会い。高校時代は演劇部で台本を書き、物語への情熱を育んでいました。
28歳まで、自分には「何もない」と感じていたという町田さん。結婚・出産を経て子育てに奮闘しながら、インターネットで応募できる文学賞を知り、2度目の応募で受賞を果たします。
- 2016年「カメルーンの青い魚」で第15回「女による女のためのR-18文学賞」大賞受賞(選考委員・三浦しをん、辻村深月から絶賛)
- 2017年同作を含む短編集『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』でデビュー
- 2021年『52ヘルツのクジラたち』で本屋大賞受賞
- 2022年『ぎょらん』で本屋大賞ノミネート(2年連続)
- 2023年『宙ごはん』で本屋大賞ノミネート(3年連続)
- 好きな作家:氷室冴子、高田郁、小川洋子、西加奈子
- 好きなもの:ビール、コーヒー、ビターチョコレート
「52ヘルツのクジラたち」「ぎょらん」「宙ごはん」「あなたはここにいなくとも」「蛍たちの祈り」など著書多数。2025年には映画『52ヘルツのクジラたち』が杉咲花主演で公開されました。
重く深刻なテーマを扱う作品が多い中、本シリーズは「自分史上最もコミカルで楽しい」と著者が語るとおり、全く異なるテイストで執筆されました。それでも「町田作品らしい、人の痛みと優しさへの眼差し」は変わらず物語に宿っており、「良い意味で裏切られた」という声が多くのファンから寄せられています。
🎙️ ナレータープロフィール:ひなた たまり
ひなた たまりさんは、Audible版『コンビニ兄弟』のナレーターを務める声優・朗読家です。
現時点では詳細な公式プロフィールの確認が難しい状況ですが、Audible版「コンビニ兄弟」での朗読は、本作の持つ軽やかでコミカルなトーンと、要所で感じさせる温かみの両方をバランスよく届けていると評価されています。
魔性のフェロモン店長・志波三彦の穏やかで知らず知らず相手を引き込んでしまう話し方、パート店員・中尾光莉の観察眼鋭くユーモラスな語り口、そして訪れる客たちそれぞれの事情と感情——10時間を超える長編の連作短編集を、飽きさせることなく最後まで届けるひなた たまりさんの表現力は、「ほっこり泣ける」という本作の魅力を耳でも体現しています。
🎧 Audibleで聴くポイント
◆ 連作短編集だからながら聴きに最適
本作は1話ごとに異なる「訪れる客」の物語が完結する連作短編形式です。通勤・通学で1話、家事の時間にもう1話と、気軽に区切りながら聴き進めることができます。1話30〜60分ほどの心地よいボリュームで、「今日は1話だけ聴こう」という気軽さで始められます。
◆ 10時間31分——町田そのこの「コメディ」を堪能する
重い題材を扱うことが多かった町田そのこさんの作品群の中で、本作は異色のコミカル路線です。フェロモン店長に翻弄される人々のドタバタや、兄弟それぞれの言動の面白さを、10時間たっぷりかけて堪能できます。笑える場面ではひなた たまりさんの語り口がテンポよく、しんみりする場面では声のトーンが変わって——Audibleで聴くとそのメリハリがより際立ちます。
◆ NHKドラマと並行して楽しむ
2026年4月期のNHKドラマ版(中島健人・田中麗奈主演)を観ている方は、原作Audibleを並行して楽しむのがおすすめです。ドラマではアレンジされているエピソードも多く、「原作にはこんな話もあったのか」という発見が続きます。逆にAudibleで原作を楽しんでからドラマに進むと、キャラクターへの理解がさらに深まります。
◆ 門司港の空気感を耳で旅する
門司港は北九州市の観光スポットとして有名な港町です。作中には実在の名所や雰囲気が反映されており、Audibleで聴きながら「門司港ってどんな街だろう」と想像するのも楽しみのひとつ。実際に訪れたことがある方は「あの場所だ!」と感じる場面があるかもしれません。
💬 ひよりの感想
① 「町田そのこがこんな作品を書くとは」という驚き
『52ヘルツのクジラたち』を聴いて号泣した後にこの作品を聴いた私は、最初の数分で「え、これ同じ人の作品?」と思いました。それくらいトーンが違う。でもしばらく聴いていると、登場人物たちへの眼差しのやさしさに「あ、やっぱり町田そのこだ」と感じる瞬間があって。そのギャップが最高に楽しかったです。
② 志波三彦というキャラクターの「無自覚な魔性」がツボ
意図せず老若男女を惹きつけてしまう店長・三彦。その「本人は普通にしているのに周囲が勝手に沼にはまっていく」というコメディの構造が絶妙で、光莉が呆れながら観察するパートで何度も笑ってしまいました。Audibleで聴くと、ひなた たまりさんの演じ分けでキャラクターが生き生きしてより面白い。
③ 1話ごとにちゃんと「泣きどころ」がある
コメディ路線とはいっても、訪れる客たちが抱える事情には「ああ、わかるな」という痛みがある。それが三彦兄弟やスタッフとの関わりの中でほぐれていく過程が、毎話じんわりと胸に沁みます。「ほっこり泣ける」という評判は伊達じゃないです。
④ 門司港という舞台の選択が絶妙
著者・町田そのこさんは福岡在住。地元の地理感と愛着が伝わる舞台設定で、港町の雰囲気が物語の温かさにぴったりはまっています。Audibleで聴きながら門司港の地図を検索して、「ここが舞台か」と確認する楽しみ方もおすすめです。
⑤ シリーズが5巻まで続いているのが嬉しい
1巻を聴き終えた後、「続きが読みたい!」と思うこと間違いなし。2025年12月時点で既刊5巻というシリーズの厚みは、「好きになったら長く楽しめる」という安心感があります。Audibleでシリーズを追いかけるのが楽しみになりました。
⭐ 項目別評価
| 項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| ストーリーの面白さ | ★★★★★ | 笑えて泣ける。1話ごとの完成度が高い |
| キャラクターの魅力 | ★★★★★ | 三彦の無自覚な魔性と光莉のツッコミが最高 |
| Audibleとの相性 | ★★★★★ | 連作短編×ながら聴きの組み合わせが最高 |
| ナレーションの質 | ★★★★☆ | コメディと感動のメリハリをバランスよく届ける |
| ながら聴きのしやすさ | ★★★★★ | 1話完結だから通勤・家事に区切りよく最適 |
| 初心者へのおすすめ度 | ★★★★★ | 町田そのこ入門・Audible入門の両方に最適 |
🙋 こんな方におすすめ
- ✅ 笑えてほっこり泣ける軽めの作品を探している方
- ✅ 町田そのこさんの作品に初めて触れる方
- ✅ NHKドラマを観て原作も気になった方
- ✅ 九州・門司港が好きな方・気になる方
- ✅ ながら聴きにぴったりな連作短編を探している方
- ✅ 「重たいテーマじゃなく、気軽に楽しめる作品が聴きたい」方
📝 まとめ
『コンビニ兄弟』は、コンビニというどこにでもある日常の場所を「人生の交差点」に変えてしまう、町田そのこの新しい魔法が詰まった作品です。笑って、ちょっと泣いて、温かい気持ちで聴き終えられる——「ほっこり泣ける」という評判は、聴いてみれば必ず実感できます。
ひなた たまりさんの朗読は、コミカルなシーンの軽やかさと、感動的な場面の温もりを丁寧に届けてくれます。10時間31分、門司港の風を感じながら、耳でページをめくってみてください。
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📚 町田そのこの他のAudible作品もチェック
- 52ヘルツのクジラたち——2021年本屋大賞受賞。杉咲花主演映画化。当ブログでも記事あり。
- 宙ごはん——本屋大賞ノミネート。食と家族を描いた感動作。
- あなたはここにいなくとも——コンビニ兄弟と同じ門司港が舞台の作品。
投稿日:2026年5月 / 著者:ひより


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