「もう一度だけ、伝えたかった言葉があった」——葬儀場は、その思いが奇跡のかたちで届く場所です。
夫の5年にわたる闘病を支え、死別から2年をかけて書き上げた「3+1回泣ける」お葬式小説。長月天音『ほどなく、お別れです』は、第19回小学館文庫小説賞受賞のデビュー作であり、2026年2月には浜辺美波・目黒蓮主演で映画化され、公開45日間で興収40億円を突破した感動の大ヒット作です。
Audible版のナレーターは、アクロスエンタテインメント所属の声優・冨岡美沙子さん。再生時間6時間53分という手ごろなボリュームで、葬儀場を舞台にした静かで温かい連作ストーリーを、心に優しく届けてくれます。
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ほどなく、お別れです
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📚 作品の基本情報
- タイトル:ほどなく、お別れです
- 著者:長月天音
- ナレーター:冨岡美沙子
- 出版社:小学館
- ジャンル:ヒューマンドラマ・お葬式小説・連作短編集
- 受賞歴:第19回小学館文庫小説賞受賞(2018年)
- 映画化:2026年2月6日公開(浜辺美波・目黒蓮主演、三木孝浩監督)/興収40億円突破
- コミカライズ:込由野しほ作画(小学館「裏少年サンデー」連載、既刊5巻)
- Audible再生時間:6時間53分
- Audible配信日:2024年7月5日
📖 あらすじ
東京・スカイツリーが見える街の片隅にある葬儀場「坂東会館」。そこでアルバイトをする大学生・清水美空(しみず・みそら)には、子どもの頃から秘密にしてきた”ある能力”がありました——亡くなった人の気配や思いを、感じ取ることができるのです。
坂東会館には、事故や物件死など「受け入れがたい葬儀」を主に担当するベテランの葬祭ディレクター・漆原(うるしばら)がいました。冷静で毒舌、スタッフへの当たりは厳しい漆原ですが、故人と遺族に対してだけは誰よりも誠実で丁寧——そんな漆原が美空の能力に目を付け、自分の担当する葬儀に手伝いを命じます。
葬儀場には、様々な「お別れ」が持ち込まれてきます。闘病の末に旅立った夫を見送れなかった妻。指輪のなくなった薬指を持つ若い女性の棺。真夜中に現れる濡れ髪の妊婦の霊——それぞれの葬儀に込められた、生きている人と逝った人の「伝えられなかった言葉」を、美空と漆原が丁寧に手繰り寄せていきます。
葬儀とは、悲しみの場であると同時に「区切り」の場でもある。死者を弔うことで、残された人が一歩先へ進むための儀式——。美空はその仕事を通じ、葬送の意味と、自分自身の役割をゆっくりと見出していきます。
短編連作という構成で、1話ごとに完結しながら美空と漆原の関係も少しずつ深まっていく読み心地が、シリーズ累計の大ヒットを支えています。
✍️ 著者プロフィール:長月天音
長月天音(ながつき・あまね)さんは1977年、新潟県生まれの小説家です。大正大学文学部日本語・日本文学科を卒業後、飲食店での勤務経験を長く積みながら執筆を続けてきました。現在も執筆と飲食業の二足のわらじで活動しています。
デビュー作となる本作は、作者自身の深刻な体験から生まれました。2016年に夫を亡くし、5年間の闘病を支えたのちの死別——「生前にこんなことを言ってあげればよかった、彼からの問いかけにこう答えればよかった」という後悔と悲しみを、少しでも薄めるために筆を取りました。大学時代に葬儀場でアルバイトをしていた実体験と、夫への深い愛情と後悔が融合して生まれたのが本作です。
応募時のタイトルは『セレモニー』。それを改題した『ほどなく、お別れです』で2018年に第19回小学館文庫小説賞を受賞し、デビューを果たしました。選考委員会からはその静謐な文章と実体験に裏打ちされたリアリティが高く評価されています。
その後、シリーズは続編の『それぞれの灯火』『思い出の箱』『遠くの空へ』と続き、さらにコミカライズ・映画化と展開。他の著書には飲食店を舞台にした『キッチン常夜灯』シリーズ(角川文庫)、『明日の私の見つけ方』『ただいま、お酒は出せません!』(集英社文庫)などがあります。どの作品にも、日常の場と人の心の動きを丁寧に描く、長月天音ならではの温かなまなざしが流れています。
🎙️ ナレータープロフィール:冨岡美沙子
冨岡美沙子(とみおか・みさこ)さんは、1988年8月13日生まれ、高知県出身のO型の女性声優・ナレーターです。アクロスエンタテインメント所属。青二塾を卒業後、青二プロダクション(ジュニア)に所属し、2012年7月よりアクロスエンタテインメントに移籍しました。
主な出演アニメ作品は以下のとおりです。
- 『アイカツ!』(姫里マリア役)/『劇場版 アイカツ!』
- 『デュエルマスターズVS』(アリス・ヘレン役)
- 『BEATLESS』『BEATLESS Final Stage』(紅霞役)
- 『100%パスカル先生』(ちかちゃん役)
- 『ノラガミ ARAGOTO』(天つ守三役奥司役)
- 『終末のワルキューレⅢ』(追加キャスト)
- 『しゃばけ』(獺役・2025年)
- 『ゴー!ゴー!びーくるずー』(ミミィ役)
声優・ナレーターの両面で活躍する冨岡さんは、柔らかく落ち着いた声質が持ち味です。Audible版『ほどなく、お別れです』では、葬儀場を舞台にした繊細な連作を通じ、美空の成長と各エピソードの故人・遺族それぞれの温度を丁寧に演じ分けています。「死」というテーマを扱いながらも過剰に暗くならず、静かな感動が積み重なっていく作品のトーンに、冨岡さんの穏やかな語り口が絶妙にマッチしています。
🎧 Audibleで聴くポイント
◆ 6時間53分——通勤・週末にちょうどいいボリューム
短編連作の構成なので、1話ずつ区切りよく聴き進めることができます。1話あたり1〜2時間ほどなので、通勤・通学のながら聴きでも自然とペースが掴めます。「今日は1話分だけ」という気軽さで始めて、「続きが気になってやめられない」になる作品です。
◆ 「泣けるお葬式小説」を声で受け取る体験
本作は「3+1回泣ける」という内容紹介のとおり、各話に泣きどころがあります。文字で読んでも感動する場面ですが、冨岡美沙子さんの声を通して聴くことで、登場人物の感情がより直接的に届いてきます。「死者の想い」が遺族に伝わる瞬間は、声で体験するからこその温かさがあります。
◆ 映画を観た方にも、まだ観ていない方にも
2026年に公開された映画版(浜辺美波・目黒蓮主演)を観た方には、原作の連作構成をAudibleでじっくり味わう楽しさがあります。映画では描かれなかったエピソードも多く収録されているので、「映画を観て好きになった」という方に特におすすめです。映画未鑑賞の方は原作をAudibleで体験してから映画に進むのも◎。
◆ 「死」を扱うのに暗くなりすぎない、不思議なバランス
葬儀・死・別れというテーマを正面から扱いながら、読後感は不思議と温かく、明るい気持ちになれます。「葬儀は区切り。一歩先へ進むためのお手伝いをする仕事だ」という漆原の言葉が作品全体の空気を決めていて、それが冨岡さんの穏やかな語り口によってより柔らかく耳に届きます。
💬 ひよりの感想
① 著者自身の体験が作品に命を吹き込んでいる
夫を亡くした後悔と悲しみから生まれたという制作背景を知ってから読む(聴く)と、随所に込められた「届かなかった言葉」への思いがひしひしと伝わってきます。フィクションなのに、どこかリアルな痛みと温かさがある。それは長月天音さんが自らの経験を物語に溶かし込んでいるからだと思います。
② 「お葬式」の見え方が変わる
葬儀というものは、できれば関わりたくない場所——そう思っていた自分が少し変わりました。この作品を聴いてから、「区切り」「一歩先へ進む儀式」という言葉が心に残って。漆原のプロフェッショナリズムと、美空の成長を通して、葬儀の意味を自然に受け取ることができました。
③ 漆原というキャラクターのギャップが最高
スタッフには毒舌で厳しいのに、遺族と故人に対しては誰よりも誠実という漆原のキャラクターが大好きです。映画では目黒蓮さんが演じてさらに話題になりましたが、Audibleで聴いていても、そのギャップが心に引っかかって、どんどん気になる存在になっていきます。
④ 冨岡美沙子さんの声で聴く「お別れの場面」
冨岡さんの落ち着いた声は、過度に感情を押し付けることなく、各話の「泣きどころ」に自然に誘導してくれます。特に死者の想いが遺族に届く場面では、声のトーンが微妙に変わって、それがすごくリアルに感じられました。
⑤ 短編連作という形式がAudibleと相性抜群
1話完結で、でも登場人物が少しずつ成長していく連作形式は、Audibleの「ながら聴き」と非常に相性がいいと感じました。1話聴くたびに「次の葬儀はどんな話だろう」とわくわくして、自然と続きを聴きたくなる中毒性があります。
⭐ 項目別評価
| 項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| ストーリーの面白さ | ★★★★★ | 1話ごとに泣けて、全体でも美空が成長する構成が絶妙 |
| キャラクターの魅力 | ★★★★★ | 漆原のギャップと美空の素直な成長が愛おしい |
| Audibleとの相性 | ★★★★★ | 短編連作×ながら聴きの組み合わせが最高 |
| ナレーションの質 | ★★★★★ | 穏やかで温かい語り口が作品にぴったり |
| ながら聴きのしやすさ | ★★★★★ | 通勤・家事・散歩すべてに対応できる聴きやすさ |
| 初心者へのおすすめ度 | ★★★★★ | Audible入門に最適なボリュームと内容 |
🙋 こんな方におすすめ
- ✅ 泣ける感動作をAudibleで体験したい方
- ✅ 映画『ほどなく、お別れです』を観て原作も気になった方
- ✅ 大切な人を亡くした経験がある方(温かく寄り添ってくれます)
- ✅ 葬儀・死・別れというテーマに向き合いたい方
- ✅ 短くても読み応えのある連作短編が好きな方
- ✅ Audibleをはじめて試してみたい方(6時間53分と入門にぴったり)
📝 まとめ
『ほどなく、お別れです』は、著者が実際の死別体験を経て書き上げた、「後悔」と「届かなかった言葉」への贖罪と祈りの物語です。葬儀場という特別な場所を舞台に、「お別れ」がただの終わりではなく、次への一歩を踏み出すための大切な儀式だということを、静かに、温かく教えてくれます。
冨岡美沙子さんの穏やかな朗読は、その世界観をそのまま守り届けてくれます。大切な人を思いながら聴ける一作。映画公開で改めて注目されている今だからこそ、Audibleでその物語の原点を体験してみてください。
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🎧 Audibleで『ほどなく、お別れです』を聴く
📚 「ほどなく、お別れです」シリーズ
- ほどなく、お別れです(本作・第1巻)
- ほどなく、お別れです それぞれの灯火(第2巻)
- ほどなく、お別れです 思い出の箱(第3巻)
- ほどなく、お別れです 遠くの空へ(第4巻)
投稿日:2026年5月 / 著者:ひより


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