星の教室 あらすじと感想

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『星の教室』あらすじと感想|夜間中学を舞台にした再生の物語をAudibleナレーターミルノ純さんの朗読で聴く

著者:高田郁/ナレーター:ミルノ純/出版社:角川春樹事務所(Audible版:MediaDo)

こんにちは、ひよりです。今回ご紹介するのは、高田郁さんの『星の教室』。
「みをつくし料理帖」「あきない世傳 金と銀」で知られるベストセラー作家が、夜間中学を舞台に描いた心温まる再生の物語です。
一歩踏み出したいと願うすべての人に贈られたという本作に、休憩中に聴いていたつもりが、気づけば胸が熱くなる場面がいくつもありました。
ナレーターのミルノ純さんの朗読とあわせて、じっくりレビューしていきます。

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星の教室

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『星の教室』のあらすじ

主人公の潤間さやかは、中学1年生のときに壮絶ないじめに遭い、不登校のまま卒業証書を受け取らずに中学を中退しました。義務教育さえまともに終えていないという枷が、社会でも家庭内でも、さやかを生きづらくさせていました。両親との関係もぎくしゃくしたまま、アルバイトの日々を送っていたさやかは、ある日アルバイト先で履歴書の提出を求められたことをきっかけに、自身の学歴と向き合うことになります。

そんな折、さやかは「夜間中学」という存在を知ります。戦争や貧しさ、病気など、様々な事情で義務教育を終えられなかった大人たちが集う学校です。躊躇いを抱えながらも、夜間中学のクラスメイトとなる老女・蕗子との出会いをきっかけに、二十歳の春、さやかは河堀夜間中学への入学を果たします。戦争孤児、在日韓国人、ベトナムから来た女性など、年齢も境遇もばらばらな仲間たちに支えられながら、さやかは少しずつ心を開いていきます。

やがてさやかには、密かに叶えたいという夢が芽生え始め、ちぐはぐになっていた両親との関係も少しずつ結び直されていきます。「みをつくし料理帖」の著者・高田郁さんが、漫画原作者時代に取材した実話をもとに紡いだ、学ぶことの意味を問いかける感動作です。

ひよりの感想

正直に言うと、「夜間中学」という舞台設定を聞いたとき、自分にはあまり馴染みのないテーマだと感じていました。ですが、さやかがクラスメイトたちの過去や想いに触れていく過程を聴いているうちに、いつの間にか彼らの言葉の重みに引き込まれていました。休憩中に聴いていたのですが、蕗子さんの身の上が語られる場面では、思わず手を止めて聴き入ってしまいました。

印象的だったのは、夜間中学に通う人々の姿がとても生き生きと描かれていることです。過酷な人生を歩んできたはずの登場人物たちが、決して悲壮感だけで描かれるのではなく、学ぶことへの前向きな熱意を持って生きている様子には、聴いているこちらまで励まされるような気持ちになりました。「夜間中学で手に入れた文字は、もう誰も私から奪うことはでけへんの」という言葉には、深く胸を打たれました。

さやか自身の成長と、両親との関係修復の描き方には、他のレビューで「取って付けたような感じがした」という声もあるようですが、個人的には、閉じた世界から一歩踏み出すことで人は変われるという、高田さんらしい優しいメッセージとして素直に受け取ることができました。学ぶことの意味を、押しつけがましくなく問いかけてくれる一冊です。

ながら読書ポイント

全8章構成で、さやかの成長段階ごとに区切りがはっきりしているため、休憩中や移動中に聴き進めやすい作品です。じんわりと心に沁みる物語なので、落ち着いて聴ける時間帯もおすすめです。

著者・高田郁さんのプロフィール

生年 1959年生まれ
出身 兵庫県宝塚市
出身大学 中央大学法学部
前職 1993年、漫画原作者(ペンネーム・川富士立夏)としてデビュー
小説家デビュー 2007年『出世花』で第2回小説NON短編時代小説賞奨励賞を受賞し、2008年に小説家デビュー
主な作品 「みをつくし料理帖」シリーズ「あきない世傳 金と銀」シリーズ『銀二貫』『出世花』『星の教室』など
映像化 「みをつくし料理帖」がドラマ化・映画化。「あきない世傳 金と銀」「銀二貫」もドラマ化

高田郁さんは、1993年に漫画原作者としてデビューし、2008年に小説家へ転身した兵庫県宝塚市出身の作家です。代表作「みをつくし料理帖」シリーズは全10巻で300万部を超える大ヒットとなり、北川景子さん主演でのドラマ化、黒木華さん主演での連続ドラマ化、松本穂香さん主演での映画化と、繰り返し映像化されている人気シリーズです。

『星の教室』は、高田さんが漫画原作者時代の2001年に取材した実際の夜間中学の姿をもとに、20年以上の時を経て小説として結実させた作品です。あとがきでは物語誕生の秘話も綴られており、「一歩踏み出したい」と願うすべての人に贈られた本作は、高田さんにとって珍しい現代小説として、時代小説ファン以外の読者からも高く評価されています。

ナレーター・ミルノ純さんのプロフィール

生年月日 1981年9月14日
出身 奈良県
所属事務所 株式会社茶谷堂(大阪芸術大学舞台芸術学科演技演出コース卒業)
活動分野 声優・歌手(歌手名義:miru)・ボイスフィジカルトレーナー

ミルノ純さんは、声優として活動する傍ら、歌手・ボイスフィジカルトレーナーとしても活躍する多才な女性です。幼い頃からミュージカルやゴスペルを通じて演技・ダンス・歌の基礎を培っており、その表現力の幅広さが持ち味です。

本作のように、様々な年齢・境遇の登場人物が入り混じる群像劇において、それぞれの人物の背景にある重みや温かさを丁寧に読み分ける表現力が求められます。ミルノさんの豊かな感情表現力が、さやかの成長と、彼女を支える夜間中学の仲間たちの人生を、聴き手の心に深く届けてくれます。

よくある質問

Q. 『星の教室』はどんな作品ですか?

いじめが原因で中学を卒業していない主人公・潤間さやかが、夜間中学との出会いを通して人生を再生させていく高田郁さんの長編小説です。

Q. 「みをつくし料理帖」のような時代小説と同じ雰囲気ですか?

いいえ。本作は高田さんにとって珍しい現代小説で、2001年頃の大阪の夜間中学を舞台にした人間ドラマです。

Q. 「ながら読書」向きの作品ですか?

全8章構成でさやかの成長段階ごとに区切りがはっきりしているため、休憩中や移動中に聴き進めやすい作品です。

Q. Audible版のナレーターは誰ですか?

ミルノ純さんが朗読を担当しています。

まとめ

『星の教室』は、夜間中学という学びの場を通して、一人の女性が再生していく姿を描く高田郁さんの心温まる一冊。ミルノ純さんの豊かな表現力が、さやかと仲間たちの人生を丁寧に届けてくれます。ぜひ「ながら読書」で、学ぶことの意味を見つめ直してみてください。

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