成瀬は都を駆け抜ける あらすじと感想

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『成瀬は都を駆け抜ける』あらすじと感想|成瀬あかりシリーズ堂々完結編をAudibleナレーター鳴瀬まみさんの朗読で聴く

著者:宮島未奈/ナレーター:鳴瀬まみ/出版社:新潮社(Audible版:Audible Studios)

こんにちは、ひよりです。今回ご紹介するのは、宮島未奈さんの『成瀬は都を駆け抜ける』。
「成瀬あかりシリーズ」三部作の完結編として、2025年12月に刊行された話題作です。
舞台を大津から京都へと移した成瀬あかりが、最後にどんな駆け抜け方を見せてくれるのか、休憩中に聴いていたつもりが、気づけば胸がいっぱいになる場面がいくつもありました。
ナレーターの鳴瀬まみさんの朗読とあわせて、じっくりレビューしていきます。

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成瀬は都を駆け抜ける

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『成瀬は都を駆け抜ける』のあらすじ

膳所高校を卒業し、晴れて京大生となった成瀬あかり。一世一代の恋に破れた同級生・坪井さくら、謎めいた「達磨研究会」に取り込まれていく梅谷誠、簿記二級の勉強に励む配信者・ぼきののかなど、京都という新たな舞台で、成瀬はますます個性豊かな面々と出会っていきます。次なる目標に掲げるのは「京都を極める」こと。

一方、東京の大学へ進学した幼馴染の島崎みゆきのもとには、成瀬から突然速達が届きます。前作『成瀬は信じた道をいく』とは時系列が絡み合いながら展開する本作では、成瀬の母・美貴子が地元テレビの取材を受けるエピソードや、「ゼゼカラ」時代の絆が形を変えて描かれるエピソードなど、これまでのシリーズを彩ってきた人々もそれぞれの形で物語に加わっていきます。

全6篇を通して、成瀬あかりに関わったすべての人々が「大団円」を迎える本作は、2024年本屋大賞を受賞した『成瀬は天下を取りにいく』から続く「成瀬あかりシリーズ」の堂々たる完結編。シリーズ累計は150万部を突破し、発売時にはオリコン週間BOOKランキングで1位を獲得する大ヒットとなりました。

ひよりの感想

正直に言うと、「シリーズ完結」と聞いて、少し寂しい気持ちで聴き始めました。ですが、京都という新しい舞台に降り立った成瀬あかりの姿は、これまで以上に生き生きとしていて、休憩中に聴いていたのに、気づけば予定していた時間をとっくに過ぎても聴き続けてしまう日が何度もありました。

今回特に印象的だったのは、成瀬の母・美貴子が語り手を務めるエピソードです。娘の突拍子もない行動に「そういう子なので」と言い放ってきた美貴子の、母としての本当の想いが明かされる場面には、思わず胸が熱くなりました。父・慶彦に続き母・美貴子も語り手を務めたことで、成瀬あかりという人物が両親からの深い愛情のもとで育ってきたことが、シリーズを通してようやく完全な形で見えてくる構成になっています。

「みんなは『極める』という到着点に着目するのだが、わたしはそこに至る道が重要だと思っている」という成瀬の言葉には、聴きながら何度も背筋が伸びる思いがしました。派手などんでん返しがあるわけではないのに、6つの物語それぞれが丁寧に積み重なり、最後には温かい涙腺崩壊の大団円へとつながっていく——シリーズを聴き続けてきた者として、この上ない読み終え方をさせてもらった一冊でした。

ながら読書ポイント

全6編の連作短編集なので、休憩中や移動中に1話ずつ聴き進めやすい構成です。シリーズ完結編にあたるため、前2作『成瀬は天下を取りにいく』『成瀬は信じた道をいく』を先に聴いてから臨むことを強くおすすめします。

著者・宮島未奈さんのプロフィール

生年 1983年生まれ
出身 静岡県富士市
在住 滋賀県大津市
出身大学 京都大学文学部
デビュー 2021年「ありがとう西武大津店」で女による女のためのR-18文学賞大賞・読者賞・友近賞をトリプル受賞。2023年、同作を含む『成瀬は天下を取りにいく』でデビュー
主な受賞歴 第11回静岡書店大賞小説部門大賞・第39回坪田譲治文学賞・第21回本屋大賞など、『成瀬は天下を取りにいく』で15冠を獲得
主な作品 『成瀬は天下を取りにいく』『成瀬は信じた道をいく』『成瀬は都を駆け抜ける』『婚活マエストロ』『それいけ!平安部』など

宮島未奈さんは、2023年に『成瀬は天下を取りにいく』でデビューし、静岡書店大賞・坪田譲治文学賞・本屋大賞など15冠を獲得する快挙を成し遂げた滋賀県大津市在住の作家です。自身の出身大学である京都大学を、完結編である本作の舞台に選んだことも話題となりました。

「成瀬あかりシリーズ」は、2020年に短編「ありがとう西武大津店」を応募したことから始まり、約5年をかけてこの完結編に至ったといいます。宮島さんはインタビューで、脇役であっても「物語にとって都合がいいだけの人物は創らないようにしている」と語っており、登場人物一人ひとりの人生に誠実に向き合う姿勢が、シリーズ全体を通した大きな魅力になっています。

ナレーター・鳴瀬まみさんのプロフィール

誕生日 8月28日
出身 滋賀県
所属事務所 アーツビジョン(日本ナレーション演技研究所出身)
特技 関西弁・京都弁の方言、歌、料理、イラスト

鳴瀬まみさんは、滋賀県出身の女性声優。関西弁・京都弁を得意とし、前作『成瀬は信じた道をいく』に続き、シリーズ完結編である本作でも朗読を担当しています。舞台が大津から京都へと移った本作でも、地元ならではの自然なイントネーションで、成瀬あかりと彼女を取り巻く人々の物語を届けてくれます。

シリーズを通して同じナレーターが朗読を担当していることで、成瀬あかりというキャラクターの声のイメージが最後まで一貫しているのも、シリーズファンにとって嬉しいポイント。京都という新しい舞台の空気感と、完結編ならではの感情の機微を、丁寧な表現力で聴き手に届けています。

よくある質問

Q. 『成瀬は都を駆け抜ける』はどんな作品ですか?

京大生となった成瀬あかりが京都を舞台に新たな仲間たちと出会っていく、「成瀬あかりシリーズ」三部作の完結編です。

Q. 前2作を読んでいなくても楽しめますか?

完結編にあたるため、前作『成瀬は天下を取りにいく』『成瀬は信じた道をいく』から順番に聴くことを強くおすすめします。過去作の登場人物や出来事が随所に絡んでくる構成です。

Q. 「ながら読書」向きの作品ですか?

全6編の連作短編集で、休憩中や移動中に1話ずつ聴き進めやすい作品です。

Q. Audible版のナレーターは誰ですか?

声優の鳴瀬まみさんが朗読を担当しています。

まとめ

『成瀬は都を駆け抜ける』は、令和最強のヒロイン・成瀬あかりの物語に最高の大団円をもたらす、シリーズ堂々の完結編。鳴瀬まみさんの朗読が、最後まで変わらない成瀬あかりの声を届けてくれます。ぜひ「ながら読書」で、このシリーズの完結を見届けてみてください。

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