「四人の中に、拳銃を掘り出した人間がいる——」
小学校の卒業式前日に、ある秘密とともに拳銃をタイムカプセルに埋めた幼なじみの四人。23年後、その拳銃が殺人の凶器として再び姿を現わしたとき、彼らは否応なく再会させられる。横関大『再会』は、静岡県の市役所職員が8年連続で江戸川乱歩賞に応募し続け、2010年に受賞を果たした著者のデビュー作です。2026年1月〜3月に竹内涼真・井上真央主演でテレビ朝日連続ドラマ化(「再会〜Silent Truth〜」)されたことで改めて注目を集めています。
Audible版のナレーターは、賢プロダクション所属の声優・天野宏郷さん。「落ち着いていて、登場人物が混在することもなかった」と評される聴きやすい朗読で、過去と現在が交差するミステリーを届けてくれます。
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再会
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📚 作品の基本情報
- タイトル:再会
- 著者:横関大
- ナレーター:天野宏郷
- 出版社:講談社(講談社文庫)
- ジャンル:ミステリー・サスペンス
- 受賞歴:第56回江戸川乱歩賞受賞(著者デビュー作)
- ドラマ化①:2012年 フジテレビ系「土曜プレミアム」スペシャルドラマ(江口洋介主演)
- ドラマ化②:2026年1月〜3月 テレビ朝日系連続ドラマ「再会〜Silent Truth〜」(竹内涼真・井上真央主演)
📖 あらすじ
23年前——小学6年生だった仲良し四人組、万季子(まきこ)・圭介・直人・淳一は、卒業式の前日にある重大な秘密を共有することになります。
その日、町では銀行強盗事件が発生していました。学校からは外出禁止令が出ていましたが、四人は犯人が南側へ逃走中という情報を信じ、北側の森で遊んでいました。しかし森の中で銃弾が飛び交う音が聞こえ、逃げようとするなかで、圭介は銃で撃たれて倒れている自分の父親を発見してしまいます。
動転した圭介はなぜか父の拳銃を持ち去ってしまい、警察に行方不明の拳銃の件で疑われることを恐れた四人は、拳銃をタイムカプセルとともに校庭に埋めることを選びました——その瞬間から、四人は秘密でつながれた運命共同体となります。
それから23年後。それぞれの人生を歩んできた四人の前に、思わぬ事件が降りかかります。万季子の息子が万引きをしたことで、直人の兄に脅迫されることになった万季子と、元夫の圭介は交渉に向かいます。しかしその直人の兄は——銃殺されていた。そしてその凶器は、23年前に埋めたはずの拳銃でした。
「四人の中に、拳銃を掘り出した人間がいる」——タイムカプセルの秘密が暴かれることへの恐怖と、殺人事件の犯人捜しが交差するなか、23年前の事件の真相も少しずつ浮かび上がります。過去と現在が結びついたとき、「再会」という言葉の重みが変わります。
✍️ 著者プロフィール:横関大
横関大(よこぜき・だい)さんは1975年2月18日生まれ、静岡県富士宮市出身の小説家・推理作家です。武蔵大学人文学部日本文学科を卒業後、約5年間東京都内でアルバイトをしながら小説家を目指しました。
カルチャースクールの創作教室でミステリー系短編を書いたら評判がよく、純文学からミステリーに転向。20代後半で地元・富士宮市に戻り、富士宮市職員として働きながら執筆を続けるという二足のわらじの生活を始めます。
2002年から8年連続で江戸川乱歩賞に応募。2006年「ライダーズ・ハイ」、2007年「聖クレーマーの憂鬱」、2008年「ハーネス」と3度最終候補に残り続け、ついに2010年、「再会のタイムカプセル」(後に「再会」と改題)で第56回江戸川乱歩賞を満場一致に近い形で受賞してデビューを果たしました。
選考委員の東野圭吾は「背伸びすることをやめ、『乱歩賞の傾向と対策』のようなものから解放されたのが勝因だと思う」、恩田陸は「目新しい題材は何もないのに、面白く自然に読ませるところに感心した」と評価しています。
- 2010年「再会」で第56回江戸川乱歩賞受賞・デビュー
- 2015年「ルパンの娘」——深田恭子主演でフジテレビ連続ドラマ化・劇場版映画化
- 2020年「K2 池袋署刑事課 神崎・黒木」——山田涼介・田中圭主演でTBS連続ドラマ化
- 2023年「忍者に結婚は難しい」——菜々緒主演でフジテレビ連続ドラマ化
- 2026年「再会」——竹内涼真・井上真央主演でテレビ朝日連続ドラマ化
デビュー以来、映像化が相次ぐ人気作家となった横関さんですが、本人曰く「デビュー作の『再会』は〝羽織袴で正座〟という感じ。『ルパンの娘』はすごくカジュアルで、肩肘を張らず素直に書いた」とのこと。重厚な社会派ミステリーから軽快なコメディまで、幅広いジャンルを手がける作家です。
🎙️ ナレータープロフィール:天野宏郷
天野宏郷(あまの・ひろさと)さんは1月10日生まれ、秋田県出身の男性声優です。賢プロダクション所属。学生時代はスポーツに打ち込んでいました——小学校で野球・陸上・クロスカントリースキー、中学校で陸上、高校で剣道と、文武両道の青春を過ごしました。高校卒業まで秋田で育ち、大学進学を機に上京。大学在学中に演劇に触れ、舞台活動に励むようになったという、声優としては珍しい経歴を持ちます。
特技は秋田弁・スペイン語・剣道・左右の目を交互に動かすこと、趣味は料理・お酒・ゲーム(RPG)・漫画と多彩な個性の持ち主です。主な出演作は以下のとおりです。
- 『クレヨンしんちゃん』(ウェイター、浦野薫、MC 他 2017年〜2025年)
- 『トロピカル〜ジュ!プリキュア』(刈谷さとし 他)
- BLCDなどドラマCD多数
- 舞台「無伴奏」など舞台出演多数
Audible版『再会』での朗読については、リスナーから「落ち着いていて、登場人物が混在することもなかった」「1.2倍速で聞いたがちょうど良く、とても聞きやすかった」という評価が寄せられています。4人の視点が入れ替わりながら進む複雑な構成を整理して届ける語り口は、本作の構成の難しさを感じさせないほどの安定感があります。
🎧 Audibleで聴くポイント
◆ 「犯人当て」より「秘密の重み」を楽しむミステリー
本作は「誰が拳銃を掘り出したのか」というシンプルな問いから始まりますが、物語の本質は「過去の秘密を抱えて生きてきた四人の23年間」にあります。リスナーから「入口はシンプルな事件かと思いきや、読み進めるほどに焦点は幼なじみ四人の関係や子どもの頃の出来事へと広がっていく」という感想が多く寄せられており、Audibleで聴くことでその感情の積み重なりがより自然に届いてきます。
◆ 過去・現在が交互に展開する構成を声で追う
本作は、23年前の出来事と現在の殺人事件捜査が交互に描かれる構成です。四人それぞれの視点が切り替わりながら進むため、文字で読むと混乱しやすい部分がありますが、天野宏郷さんの落ち着いた語り口は「登場人物が混在することもない」と評されており、Audibleで聴くことで複雑な構成がかえってわかりやすく届いてきます。
◆ テンポよく展開するので通勤・家事のながら聴きに◎
読者・リスナーから「テンポ感が素晴らしく次々と場面が展開してどんどん進む、スピード感満載」「あっという間に最後まで読まされた」という感想が多い本作。Audibleで聴くと、そのテンポのよさが声でさらに際立ちます。通勤・家事などのながら聴きで毎日少しずつ聴き進めるのにもぴったりの作品です。
◆ ドラマを観た方にも、まだの方にも
2026年のテレビ朝日版ドラマ(竹内涼真・井上真央主演)を観た方は、原作でキャラクターの内面描写の深さを補完する形で楽しめます。ドラマ未視聴の方も原作で先にどんどん先が気になる展開を楽しんでから、ドラマで映像として体験するのも◎。なお、ドラマ版と原作は一部展開が異なるため、「既にドラマを観た」という方も新鮮に楽しめます。
💬 ひよりの感想
① 「8年間落ち続けた末のデビュー作」という背景が全部伝わってくる
2002年から8年連続で同じ賞に応募し続けた末のデビュー。その「9年の想い」が作品に込められているというのは、読んでみると確かに感じます。複雑なプロットの中に、四人への愛情のような作者の眼差しがあって——「よく練られたプロット」という選考委員の評は的確だなと思いました。
② タイムカプセルという設定の巧みさ
「子どもの頃に埋めたタイムカプセル」という設定は、大人になって振り返ると誰もが少し懐かしく、少しせつない感情を呼び起こします。でも本作のタイムカプセルの中身は拳銃——その設定のギャップが、物語全体に絶妙な緊張感を張り続けています。「なぜ小学生が拳銃を隠したのか」という問いが序盤から牽引力になっていました。
③ 四人それぞれが「守りたかったもの」を抱えている
万季子・圭介・直人・淳一の四人は、それぞれの秘密と後ろめたさを抱えながら23年間を生きてきました。誰かを守ろうとして嘘をついた、誰かのために黙っていた——その思いやりが、ミステリーとしての謎を解くにつれて切なくなっていきます。「四人の思いやりが物語の中で一番引き込まれる部分」というリスナーの感想に強く共感しました。
④ 天野宏郷さんの「落ち着いた語り口」が作品にぴったり
本作は派手な展開よりも「じわじわと真相に近づいていく」緊張感が魅力のミステリーです。過剰に熱くならず、でも確実に緊張感を維持する天野さんの語り口が、その作品の特性とよく合っていると感じました。複数の視点が切り替わっても「誰のパートか」が声ですぐにわかる演じ分けも快適でした。
⑤ ドラマを観た後に「あ、ここが違う」と発見できる
2026年のドラマ版は原作をベースにしながら、登場人物の描き方や感情線に調整が入っています。ドラマを観てから原作Audibleを聴くと、「ここはドラマと違う!」「この場面がドラマでは別の展開だ」という発見が連続して、二度楽しめる体験がありました。原作とドラマを行き来しながら楽しむのはミステリーファンの醍醐味です。
⭐ 項目別評価
| 項目 | 評価 | コメント |
|---|---|---|
| ストーリーの面白さ | ★★★★☆ | テンポよく「次が気になる」引力が持続する |
| キャラクターの魅力 | ★★★★★ | 四人それぞれの「守りたかったもの」が切ない |
| Audibleとの相性 | ★★★★☆ | 複数視点の切り替えが声で整理されて聴きやすい |
| ナレーションの質 | ★★★★☆ | 落ち着いた語り口で登場人物が混在しない |
| ながら聴きのしやすさ | ★★★★☆ | テンポよく展開するので通勤・家事のながら聴きに◎ |
| 初心者へのおすすめ度 | ★★★★★ | 横関大入門・江戸川乱歩賞受賞作の体験として最適 |
🙋 こんな方におすすめ
- ✅ 幼なじみ・秘密・タイムカプセルというテーマに惹かれる方
- ✅ ドラマ「再会〜Silent Truth〜」(竹内涼真・井上真央主演)を観た方
- ✅ 江戸川乱歩賞受賞作・デビュー作を体験したい方
- ✅ 過去と現在が交差するミステリーが好きな方
- ✅ 横関大さんの作品(ルパンの娘など)が好きな方
- ✅ テンポよく聴き進めたいミステリーを探している方
📝 まとめ
『再会』は、8年間落ち続けた末にデビューを果たした横関大の「9年分の想い」が込められた、デビュー作にして代表作です。タイムカプセルという懐かしくも切ないモチーフと、過去と現在が絡み合うミステリーの構造が見事に融合した一冊は、2026年の連続ドラマ化を経て改めて多くの読者に届いています。
天野宏郷さんの落ち着いた朗読は、複雑な構成をすっきりと整理しながら届けてくれます。「わかっていることは一つだけ——四人の中に、拳銃を掘り出した人間がいる」。その一文からAudibleの世界へ、ぜひ飛び込んでみてください。
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📚 横関大のその他の人気作
- ルパンの娘——泥棒一家の娘と警察一家の息子のロミジュリ的恋愛ミステリー。深田恭子主演でドラマ・映画化。
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投稿日:2026年5月 / 著者:ひより


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